2023.10.20
電子部品の特性評価

LCRメータによる特性

【LCRメータとは】
LCRメータは被測定物に一定の周波数の交流電圧を印加して交流電流と位相差を測定、インピーダンスと位相差から静電容量/インダクタンス/抵抗値を求める測定器です。またインピーダンスのほかに等価直列抵抗(ESR)や誘電正接などの多くのパラメータも計算し表示できます。

電子部品の抵抗器コンデンサインダクタはそれぞれ抵抗、静電容量、電磁誘導を受け持つ部品ですが、 部品に流れる信号の周波数が高くなると寄生成分として静電容量分や電磁誘導分の影響が大きくなり、 部品に期待された動作ができなくなります。その影響は形状・素材・製法によっても異なるため実際に使用する部品での測定を行い選定が必要です。

LCRメータではさまざまなテスト周波数を設定しインピーダンスを測定することで、部品の周波数特性を求めることができます。これによりノイズ除去のフィルタなどの他、回路に適切な部品や値を設定・選択することができます。
しかし一般的にLCRメータと呼ばれるものは周波数設定と測定は手動で行うため、周波数特性を得るには少し手間をかけるか、PC等でのプログラムと制御が必要になります。

この手間や解析表示を自動化した物が比較的高価(百万円以上)なインピーダンスアナライザやネットワークアナライザと呼ばれる測定器となります。またインピーダンスアナライザでは直流電圧や直流電流が重畳されるとインピーダンスが異なる部品のための機能も用意されています。

インピーダンス測定は受動部品でないダイオードや太陽電池などの電子部品だけでなく、土壌・細胞等の水分量、脂肪量の測定にも応用されています。 利用されるシーンが増えてくると高価で精密なアナライザではなく、LCRメータの価格帯で周波数特性が測定できる製品が必要になってきます。

LCR-8200シリーズはLCRメータの価格帯でインピーダンスアナライザのような周波数/電圧/電流を変更しながらの測定とグラフ表示の機能を持ち最高30MHzまで測定可能なLCRメータです。オプション等を使うことにより電圧/電流重畳も可能となっています。

LCR-8200シリーズのスイープ機能紹介

 

LCR-6000シリーズは10ポイントまでの掃引測定機能を持ち最高300kHzまでの測定が可能な安価なLCRメータです。

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